手元のスマホやパソコンに入っているPDFは、そのままPayPerFaxのブラウザページからFAX送信できます。アカウント登録も月額契約もなく、送るPDF1件分の支払いだけ。料金は最初の3ページまでが$2、追加ページは1ページあたり$0.75で、送付状を追加した場合も1ページとしてカウントされます。1件を1回だけ送るなら、コンビニ複合機まで移動するよりも、どの月額サブスクを契約するよりも、これが速くて安い経路です。
日本の主要オンラインFAXサービスの多くは月額プランです。次項で具体的な料金比較を並べていますが、結論だけ先に書くと「月に10件も送らない読者なら、契約せずに1件ずつ払うほうが確実に安い」です。
月額プランと従量課金、どちらが得か
代表的な選択肢の月額基本料を並べておきます (2026年時点、各社公式料金表より)。
- モバイルFAX (mfax.jp) は月額¥980の自動更新サブスクで、送信50ページまでを含みます。
- MessagePlusは月額¥1,045と1ページ¥16。初期費用¥1,100は年払いで免除されます。
- eFax Japanは月額¥2,585で送受信150ページまでを含み、超過分は1ページ¥11 (初期費用¥1,100)。
- 秒速FAX 送信 (Toones) は月額基本料なしのプリペイド式ですが、¥660の初期チャージが必須で返金不可、残高マイナスの状態では解約もできません。
月に何十枚も送る前提であれば月額プランは合理的です。一方、1件から数件だけ送りたい場合、契約と初期費用と翌月までの解約待ちの手間が、実際に送るFAXの料金と釣り合いません。PayPerFaxは月額¥0、契約なし、支払うのは送るPDFの分だけです (3ページまで$2)。今日1回だけ送るなら、上記のどのサブスクの初月料金よりも安く済みます。
「無料でFAXを送りたい」ときの現実
「PDFを1回だけFAXで送りたい。できれば無料で」と探すと、無料お試しや月○枚まで無料といった見出しが並びます。中身を開くと多くは月額サブスクの30日間トライアルで、登録にはクレジットカード情報が必要で、期限内に解約しないとそのまま課金が続きます。スマホの「無料でFAX送信」を謳うアプリも同じ構造で、多くはインストール直後に月額プランへの登録を求めるか、送信ボタンを押した時点でアプリ内課金の画面に切り替わります。1件送るためだけに口座情報を預けて、忘れずに解約するのは、実質的な負担としては小さくありません。
PayPerFaxは無料ではありませんが、1回の送信料金 ($2から) はどの月額サブスクの1か月分よりも低く、支払いはその1回で終わります。アカウント登録もクレジットカードの継続登録も残りません。「本当に1回だけ」であれば、これが実務的な最短ルートです。
PDFを送るまでの流れ
手元のスマホにPDFがある。FAX番号も相手からもらっている。あとはこれを送るだけ。ところが自宅にFAX機はなく、コンビニに走るには夜遅い。パソコンを開き直すのも億劫です。
このページは、そのままスマホからPayPerFaxでPDFを送信する具体的な手順を、iPhoneとAndroidそれぞれのタップ順でまとめたものです。PDFをアップロードして、送り先のFAX番号を入れて、支払うだけ。所要時間は書類1枚で3〜5分ほどです。
パソコンから送る場合の手順は、後半にまとめてあります。
iPhoneのスマホから送る
iPhone (iOS 16以降) からPDFをFAX送信する典型的な流れです。書類はすでに「ファイル」App、メール添付、LINEのトーク、Safariでダウンロードした状態など、どこかに入っている前提で進めます。
1. PDFを「ファイル」Appから開く
ホーム画面から「ファイル」Appを開き、送りたいPDFがある場所 (iCloud Drive / このiPhone内 / ダウンロード) を選びます。PDFのサムネイルをタップすると、Quick LookでPDFが開きます。この状態まで来ていれば、次のステップに進めます。
PDFがまだ「ファイル」Appに入っていない場合は、先に一度保存しておきます。
- メール添付のPDFは、メールAppでPDFを長押しして「”ファイル”に保存」→ ダウンロードフォルダに入れます。
- LINEで受け取ったPDFは、トーク画面でPDFをタップ → 右上の共有アイコン → 「”ファイル”に保存」の順で保存します。LINE内から直接ブラウザには渡せないことがあるため、一度ファイルに落とすのが確実です。
- Safariでダウンロードしたものは、通常「ダウンロード」フォルダに入ります。iCloud Driveをオンにしている場合は「iCloud Drive」→「Downloads」の下にあります。
2. Safariで PayPerFax の送信ページを開く
Safariを起動し、アドレスバーに fax.payperfax.com と入力するか、PayPerFaxの「FAXを送信」ページ を開きます。ページ中央のアップロードエリアにある「ファイルを選択」をタップすると、iOSのファイル選択画面が立ち上がります。
3. PDFを選んでアップロード
ファイル選択画面で「ブラウズ」→「ファイル」の順にタップし、先ほどのPDFを選びます。アップロードが完了すると、ページに書類のサムネイルとページ数が表示されます。
複数のPDFを1回のFAXにまとめたいときは、続けて「ファイルを追加」から2つ目、3つ目のPDFを選びます。まとめて送るほうが料金が安くなります。
4. 送信先のFAX番号を入力
FAX番号欄に相手の番号を入れます。国内向けなら国旗は日本のまま、国際FAXなら送り先の国旗を選び直します。国旗を正しく選ぶと、番号のフォーマットと料金計算が自動でその国のルールに切り替わります。
配信結果を受け取るメールアドレスを入力してください。受信者名や差出人情報は任意です。
5. プレビューと支払い
「FAXをプレビューして料金を確認」をタップすると、送信後にFAXがどう見えるかと、最終的な料金が表示されます。ここで文字がつぶれていないか、ページが縦向きになっているかを一度確認してください。
料金は、最初の3ページまで$2、追加ページは1ページあたり$0.75です。送付状を追加した場合、送付状も1ページとしてカウントされます。
支払いはクレジットカードまたはPayPalに対応しています。Apple Payは、対応クレジットカードをiPhoneのWalletに入れている場合、カード情報の入力が自動で埋まります。
6. 送信状況の確認
支払い後、送信の進捗がリアルタイムで表示されるトラッキングページに切り替わります。配信が完了するとメールで確認通知が届きます。送信に失敗した場合、料金は発生しません (送信失敗時の無料保証)。
Androidのスマホから送る
Androidは機種による差 (Pixel の Files by Google、Samsungの「マイファイル」、Google Driveアプリ) がありますが、送り方は共通です。
1. PDFの場所を確認する
- メールやブラウザで受け取ったPDFはダウンロードフォルダに入っています。「Files by Google」または端末付属のファイラーで「ダウンロード」タブを開くと出てきます。
- Googleドライブ上のPDFは、ドライブアプリからそのままアップロードできます。オフラインで送りたい場合は、事前に端末側にダウンロードしておくとブラウザから確実に選べます。
- Gmail添付は、メールを開いて添付ファイルのプレビュー画面で右上の「↓」アイコンをタップし、端末に保存します。
- LINEのトークで届いたPDFは、PDFをタップ → 右上の「⋮」→「他のアプリで開く」または「保存」の順で端末に保存します。
2. Chromeで PayPerFax の送信ページを開く
Chromeを起動し、アドレスバーに fax.payperfax.com と入力するか、PayPerFaxの「FAXを送信」ページ を開きます。「ファイルを選択」をタップするとAndroidのファイル選択画面が開きます。
3. PDFを選んでアップロード
左上のメニューから「ダウンロード」または「Drive」を選び、送りたいPDFをタップします。アップロード完了後、書類のサムネイルとページ数が表示されます。
Google Driveから直接選ぶ場合、オフラインファイル (雲マークが消えているもの) のほうがアップロードが速く安定します。オンラインのみのファイルは、事前に端末側にダウンロードしておくのが確実です。
4〜6. 送信先入力・プレビュー・支払い・確認
ここから先はiPhoneと同じ流れです。FAX番号と国旗を入れ、メールアドレスを入れ、プレビューと料金を確認し、支払って、トラッキングページで状況を見守ります。Google Payに対応クレジットカードを入れている場合、カード情報の入力を短縮できます。
画像やスキャンからPDFを作りたいとき
紙で受け取った書類、または撮影した写真しか手元にない場合は、送信前に一度PDF化します。
- iPhoneなら、「メモ」Appで新規メモを開き、カメラアイコン → 「書類をスキャン」で紙をカメラにかざします。自動で四隅を検出してPDFにしてくれます。作成後、右上の共有アイコンから「”ファイル”に保存」でダウンロードフォルダに入れておきます。
- Androidなら、「Google ドライブ」アプリの右下「+」→「スキャン」で同じことができます。または「Files by Google」の「スキャン」タブ (対応機種のみ) からも作れます。
写真アプリ内のJPEG画像を直接FAXアップロードすることも可能ですが、複数枚をまとめて1回のFAXにしたい場合や、スキャン品質を上げたい場合はPDF化してから送るほうがきれいに届きます。
パソコンから送るとき
パソコンから送る場合も、手順はほぼ同じです。パソコンからFAXを送信する方法 にデスクトップ環境の詳細をまとめていますが、要点だけ書くと次のとおりです。
- ブラウザ (Chrome / Safari / Edge / Firefox いずれも対応) で
fax.payperfax.comを開きます。 - PDFをアップロードエリアにドラッグアンドドロップします。複数のPDFはまとめてドラッグできます。
- 送信先のFAX番号と、配信結果を受け取るメールアドレスを入力します。
- 必要に応じて送付状を追加します。用意した送付状のPDFがない場合、システム上で送付状を作成できます。
- プレビューと料金を確認して支払います。
パソコン経由のほうが、10ページを超える書類や、スキャン品質の細かい確認をしたい場合には向いています。1〜数枚のPDFであれば、スマホでもパソコンでも所要時間は変わりません。
PDFを送るときのコツ
きれいに届くPDFにするための、実務レベルのポイントです。
- 文字は10pt以上にしておきます。FAXは白黒2値化されるため、9pt以下の細い文字はつぶれて読めなくなることがあります。役所や税務署に送る書類は特に、印刷用の10.5pt以上を目安にしてください。
- 縦向き (Portrait) が基本です。横向きのPDFは受信側で縮小されて読みにくくなることがあります。横向きの書類が混ざる場合は、送信前にPDFの向きを回転させてから送ります。
- 写真や図が多いPDFはグレースケール変換で画質が落ちます。写真の輪郭がはっきり写るよう、撮影時のコントラストを高めに調整するか、送信前にPDFを白黒化しておくと崩れにくくなります。
- 関連する書類 (申込書 + 本人確認書類 の写しなど) は別々のFAXにせず、複数PDFをまとめてアップロードしてください。料金が下がり、相手側も1件のFAXとして受け取れます。
- パスワード付きPDFはアップロード時に読めません。事前にパスワードを外してからアップロードしてください。
- ファイルサイズは8MB以下にします。高解像度の写真が多いPDFは10MBを超えることがあります。プレビューアプリで書き出し設定を「標準品質」に変えると、体感で1/3程度まで下がります。
Word文書 (.doc / .docx) をFAXで送りたい場合は、Word文書をFAXで送る方法 を参照してください。Wordはそのままではアップロードできず、一度PDFに変換する必要があります。
料金と機能
PayPerFaxは、契約不要・月額料金不要の従量課金制オンラインFAXです。
- 送付状を含めて3ページまでが$2、それを超える分は1ページあたり$0.75。回数券や月額プランはなく、送った分だけの支払いです。
- 130カ国以上への国際FAXに対応しています。送信先の国旗を選ぶと料金が自動で切り替わります。
- 対応デバイス: iPhone、Android、iPad、Windows PC、Mac、Chromebook。ブラウザさえあれば追加のアプリは要りません。
- 通信はTLSで暗号化されます。アップロードしたPDFは品質確認のため30日間保管したのち、自動で削除されます。詳細はデータ保持ポリシーをご覧ください。
- クレジットカード (Visa / Mastercard / American Express / JCB) と PayPal に対応。Apple Pay / Google Pay もカードをWalletに入れておけば利用できます。
送信結果はメールで届きます。相手のFAX機が用紙切れや故障で受信できなかった場合、料金は発生しません。
送信結果の確認
送信後は、届いたことを記録として残しておくのが実務では重要です。役所への提出書類や契約書は、後日「届いていない」の連絡が入ることがあります。
- 送信レポートは、支払い完了後のトラッキングページからダウンロードできます。送信元・送信先番号・ページ数・送信時刻が入っています。詳しい見方は FAX送信確認 にまとめています。
- 業務時間内であれば、送信後に「先ほどFAXでお送りしました」と一言電話しておくと相手先への確認が確実です。メールでも同じで、担当者が受信を確認するまでの時間を短縮できます。
- 送信済みのPDFは、控えとしてスマホやパソコンに残しておきます。後日の照会や、原本郵送とセットの手続きで参照することがあります。
コンビニのマルチコピー機で送る場合
「今日中に送りたいが、電子データではなく紙しか手元にない」という場面では、コンビニのマルチコピー機からFAXする選択肢もあります。セブンイレブン・ローソン・ファミリーマートで対応しており、国内向け1枚50円 (2026年6月時点) です。手順の詳細は コンビニFAXの送り方 にまとめています。
ただし、書類がすでにスマホの中にPDFとして入っているのであれば、コンビニまで移動する必要はありません。深夜や休日、雨の日、体調がすぐれない日でも、家からそのまま送信できます。文書FAX全般の考え方は オンラインで文書をFAX送信 を参照してください。
よくある質問
PDFの最大サイズは何MBまでですか?
1つのファイルにつき8MBまでです。それを超える場合はプレビューアプリで書き出し品質を落とすか、複数のPDFに分けてアップロードしてください。
何ページまで送信できますか?
厳密な上限はありません。ページ数に応じて料金が加算されるだけです。送信前のプレビュー画面で最終料金が表示されるので、確認してから支払えます。
iPhoneのメモアプリで作ったスキャンPDFはそのまま送れますか?
はい、そのまま送れます。「メモ」→ 共有 →「”ファイル”に保存」でダウンロードフォルダに保存してから、Safariで PayPerFax を開いてアップロードしてください。
パスワード付きのPDFは送信できますか?
いいえ、送信前にパスワード保護を解除してください。パスワード付きのままではアップロード時に読み込めません。
FAX機の相手にPDFで送ると、相手はどう受け取りますか?
相手は普通のFAX受信と同じで、紙で受け取ります。PDFであることは相手側から見えません。相手側のFAX機で用紙切れが起きていても、こちら側では「成功」と表示されることがあるので、重要な書類は電話で受領確認を取っておくのが安全です。
送信にかかる時間はどれくらいですか?
1ページあたり約1分が目安です。10ページの書類でおおむね10分、送付状込み1枚なら1〜2分で完了します。相手のFAX機の混雑状況や回線品質で変わります。
送付状は必要ですか?
必須ではありませんが、役所・税務署・銀行・不動産屋のように「誰宛の何の書類か」を担当者に振り分けてもらいたい相手には付けたほうが確実です。すぐ使えるA4版は FAX送付状テンプレート からダウンロードできます。
いますぐPDFをFAXで送る
書類がすでにスマホやパソコンの中にあるなら、あとはアップロードして番号を入れるだけです。
